ワイン雑学塾

ヴィンテージ(収穫年度)は、飲み頃の違いを楽しむもの
ヴィンテージって誰が最初に付けたの?
 世界最高級のワイン産地ボルドーでも、とくに優れたワインが出来るメドックとソーテルヌ地区では一流シャトーの格付けが1855年に行なわれました。それがワインのヴィンテージを嗜む文化が生まれた最初です。高級ワイン造りの歴史の古いフランス、イタリア、ドイツなどのヨーロッパのワインの名醸地では、一般的なワインとは別にヴィンテージ(収穫年度)を記します。
良いヴィンテージ以外は美味しくないの?
 いいえそうではありません。ワインは毎年、天候による葡萄の出来が大きく左右する飲み物ですので、ヴィンテージはブドウの収穫年による飲み頃の目安を意味するもので、ワインの出来が良いか悪いかを意味するものではありません。 偉大な年のワインはグレート・ヴィンテージといいます。いわば10年に一度くらいの恵まれた天候に生まれ良く熟した葡萄から造られたフルボディタイプの赤ワインは、渋みや酸が多いのでが多く荒々しい状態でいます。白ワインでは酸やミネラル分が大変多くなります。すぐ飲めないで飲み頃が長くなり、価格も上昇します。 反対に葡萄の出来が余り良くないワインはオフ・ヴィンテージといいます。タンニンや酸が軽めですぐ飲めるワインを意味します。
地区のヴィンテージ・チャートって?
その地区の平均的な出来を示す一つの目安です。ところがあまりにもヴィンテージ・チャートだけを信じすぎると、ワイン本来の楽しみを見失う結果になるのも事実でしょう。
同じ地区でも 生産者や畑の土壌、平地か南向きの斜面かによって、ぶどうの出来は当然もちろん違います。平年並みと評価されても優秀なワインができた生産者ももちろんあるわけです。お米や野菜と同じで、どこどこ産のトマトの出来は今年は全体に悪いといっても、誰々さんのトマトは良く出来たという感じです。
グレート・ヴィンテージがいいの?
 ボルドーの一流シャトーでは、最も良い出来の樽のワインだけをシャトーの名前を付けて、残りのワインをセカンドラベルといって違うワイン名をつけます。また、あまりにも出来の良い年はシャトー名のワインが多くなりますが、高価ですし、飲み頃までの熟成期間が必要ですので、それなりの設備が必要です。それに比べてセカンドラベルは、比較的すぐに飲めますし価格的にもぐっとお安くなるのでねらい目です。また余りにもシャトーとして納得できない収穫年ではワインを瓶詰め業者桶売りしてしまうこともあります。

ドイツワインでは葡萄の出来が良すぎても、地区ごとで各クラスの生産量の規制を定めますので、ドイツワインなどではアウスレーゼをシュペートレーゼに、シュペートレーゼクラスのワインカビネット以下に格下げして販売するようなことはよくあります。そうしたワインは超お買い得です。

ヴィンテージによって味が違うの?
 どの国でも一流生産者になるほど、ヴィンテージによって味わいに差が生じないよう経験と最新設備でコントロールしています。毎年味わいに差が生じるものではありません。あまりにも出来の良い年のワインであれば長く飲み頃が楽しめるのです。同時に飲み比べれば多少香りや酸や味わいに差があるかなと言う程度ではないでしょうか。同じ一流生産者ならその年の葡萄の出来具合によって、栽培技術、醸造技術も優れているので、同じ味筋をキープできるようにしています。また近年のぶどう栽培やワイン醸造はコンピュータ制御の発酵タンクなどは、これまでと違いはるかに進歩しています。優れた生産者が自らのラベルを貼ってヴィンテージを記して元詰めで発売するということは、自信を持って発売しているワインです。
ヴィンテージって気にしなくていいの?
おおざっぱに言うとそういうことです。  千円台のワインでヴィンテージをいうのはナンセンスだと思います。もっと気楽にワインを楽しみましょう。また新大陸のワインはほとんど気候が安定していますので特別な高級ワインは別として、ヴィンテージをあまり気にするのは意味がありません。
ヴィンテージが入っていないワインは安物?まずい?
ヴィンテージのないワインはまずいのかというとそうではありません。すぐ気楽に飲むタイプのワインなのですから飲み頃にこだわる必要がないからです。
ヴィンテージの飲み頃を知る方法は?
 初めて買うワインの飲み頃がいつ頃になるのかは、醸造した生産者が最も良く知っています。次は毎年テースティングしている輸入元で、テースティングしたりそうした情報を聞いているソムリエさんやワインショップでしょう。それらに尋ねられるのが最も最短で確実です。

でも飲み頃期間や好みは幅があります。今からすぐ飲んでももちろん美味しいものです。ただ、今すぐ飲むにはあまりにももったいないなぁというのがグレート・ヴィンテジだとことです。

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