ワインの品質等級

ヨーロッパのワイン生産国では、原産地の品質を保証するためにワイン法が定められています。最初に制定されたフランスの品質等級と、イタリア、スペイン、ポルトガルなどのワイン生産国はほぼ同じですが、ドイツでは糖度による分類が特殊ですので別記します。

フランスワインの品質等級

フランスのワイン法によって、次の4つの品質等級があり、ラベルで判断できるようになっています。
1.A.O.C.ワイン (原産地管理呼称ワイン)
Appellation d’Origine Controlee(アペラシヨン・ドリジーヌ・コントローレ)。産地名をd’Origine(原産地)の部分に記載表示。葡萄の木、栽培面積、最低アルコール度数、栽培醸造方法などもワイン法にて決められており、されに出来上がったワインの化学分析検査ときき酒がI.N.A.O.(原産地呼称名称国立研究所)によって合格したものが A.O.C.ワインの名称を与えられます。名称はは、あらかじめ地方、地域名、村名まで指定されています。指定され名称が限定させれればされるほどワインの特徴がはっきりとし、一般に価格も上昇します。
2.ヴァン ド ペイ・Vin de Pays(地ワイン)
生産地の特徴をより引き出すため、指定地域以外のワインとのブレンドは認められていません。一般にフランス南部にて多く生産され、生産量は年々増えています。
3. ヴァン ド ターブル・Vin de Table(日常消費ワイン)
テーブルワインのフランス語。日常消費ワインで、一般に異なる産地のワインをブレンドして造られます。Vin de Table de France・あるいはVin de Table de Francais・と書かれている場合は、100%フランスで生産されたものでなければなりません。

イタリアワインの品質等級

イタリアでは優良ワインを保護するため1924年に最初の法律が制定されました。1937年には見直し改正され、1963年には、政府によって本格的なワイン保護法「ワイン用葡萄果汁とワインの原産地呼称保護のための規則」が制定され、大統領令で交付されました。次の4つの品質等級があり、ラベルで判断できるようになっています。
1.D.O.C.G.ワイン (統制保証原産地呼称ワイン)
Denominazione di Origine Controllata e Garantita(デノミナチオーネ・ディ・オリジーネ・コントラータ・エ・ガランティータ)特に高品質として政府が保証した地域のワイン。瓶の首に政府の検査シールが貼られます。現在32銘柄。
2.D.O.C.ワイン(統制原産地呼称ワイン)
Denominazione di Origine Controllata(デノミナチオーネ・ディ・オリジーネ・コントラータ)。270余りの銘柄があります。葡萄品種:同品種、栽培法、収穫量、醸造法、熟成期間、ワインの特性、表示法などについて規制があります。補糖は禁止。
3.I.G.T.ワイン (原産地地理的表示付きテーブルワイン)
Indicazione Geografica Tipica(インディカツォーネ・ジェオグラフィカ・ティピカ)。85%以上の葡萄がその産地のものであることが必要です。さらに85%以上が同じ品種であれば品種も併記できます。フランスのヴァン・ド・ペイ相当します。
4.ヴィーノ・ダ・ターヴォラ Vino da Tavola(日常消費ワイン)
テーブルワインのイタリア語。日常消費ワインで、イタリア国内で生産された葡萄を使用しなければなりません。

スペインワインの品質等級

1920年に原産地呼称制度が施行されました。次の4つの品質等級があり、ラベルで判断できるようになっています。
1.ピノ・デ・メサ Vino de Mesa
テーブルワインのスペイン語。日常消費ワインで、D.O.などに認定されていない地域で栽培された葡萄を使用、または異なる地域のワインをブレンドしたワイン。
2.V.Tワイン (日常消費ワイン)
Vino de la Tierra(ビノ・デ・ラ・ティエラ)。D.O以外の認定地域で産出した葡萄を使用した、その産地の特性を持つワイン。フランスのヴァン・ド・ペイやイタリアのI.G.Tに相当します。
3.D.Oワイン(原産地呼称ワイン)
Denominacion de Origen (デノミナシオン・デ・オリヘン)。統制委員会が設置された地域において、地域内で栽培された認可品種の葡萄を原料として、厳しい基準を満たして生産されたワイン。
4.D.O.C.ワイン (特定原産地呼称ワイン)
Denominacione di Origen Calificada。非常に厳しい生産基準を設けている地域で産出されたワインで、最高の品質を誇るもの。2002年現在指定されているのはリオハのみ。

【フランス以外のE.U.ワインの等級の特異性について】

イタリアでは、ワイン法の規定ではD.O.C.やD.O.C.G.の方が格が上ということになりますが、意欲的な生産者が葡萄品種などの束縛を嫌ってイタリア以外の優良品種を使用して個性的なワイン造りをするために、実際には品質・価格共に勝るヴィーノ・ダ・ターヴォアやI.G.T.もあります。これは、スペイン、ポルトガルなどE.U.加盟生産国でも同じ傾向にあります。この場合、生産者が誰であるかが重要です。

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