01 エゴン・ミュラー家 トリアー(ザール)

1.フランクフルト~エゴン・ミュラー家~トリアー(モーゼル)

●トリアーの街

trier1 トリアーはモーゼル河の支流、ザール河が合流するコンツの町の北から、ルーヴァー河が合流するルーヴァーの町までに広がり、古代ローマ人が住んだ、ドイツ最古でモーゼル最大の都市です。古代ローマ人が作った大衆浴場跡
trier2 古代ローマ時代の遺跡が街のあちらこちらに残っています。今回のツアーは、ワイン醸造元がメインですので、バスでさっと街を一回りしました。

?シャルツホフベルガー/エゴン・ミュラー家

 

106343r エゴン・ミュラー家
Weingut Egon Muller-Scharzhof,Weingut Le Gallais(共同経営)所在地:ヴィルティンゲン
、創立:年
栽培面積:全12ha、年平均生産本数:本★訪問日:2000年9月3日(日)
著名なワインライター3氏の評価
S.P. ★★★★★
R.P. ★★★★★
H.J. ★★★★
生産地域:モーゼル・ザール・ルーヴァー地域
所有畑:“シャルツホフベルガー”(シャルツホーフ村)
ル ガレ(ヴィルティンガー ブラウネ クップ)
土壌:スレート(粘板岩)、葡萄品種:リースリング97.5%他2.5%、平均収穫量:60hl/ha
vdp?V.D.P.(ドイツ高級ワイン葡萄園連盟)メンバー
カルタワイン同盟メンバー(伝統的ラインガウリースリングを守るための大小を問わず15のメンバーで組織。
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エゴン・ミュラー家の前にて 2000.9.3(日)撮影
今回は前を通るだけで立ち寄ることはできませんでしたが、やはり雰囲気のある館です。
モーゼル河の支流ザール河のヴィルティンゲン村を登ったところに醸造所と畑があります。ドイツワインでも最も著名な古典的なスタイルのモーゼルワイン生産者で、ドイツで開催されるオークションにていつも驚く価格にて競り落とされます。他の畑が村名+畑名で表示されるのに対して、シャルツホフベルガーがそのまま葡萄畑名だけで表示することを許可されているドイツ4大ワイン(オルツタイルラーゲ)であり、モーゼル・ザール・ルーヴァー地域屈指の偉大なワインです。

現在は日本にもワイン留学経験のあるエゴン・ミュラー Jr.氏(40歳)が中心となってワイン造りをしています。彼はとても流暢な日本語を話し、今も週一回は日本語教室に通っている日本ファンです。

彼がおっしゃるように、良いワインが出来るためには「伝統と古い樹をもっていることもあるが、一番は良い畑をもつこと。そして次が皆がやらないほんの少しの努力、これが出来上がるワインに大きな違いを持たせる」といいます。

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シャルツホフベルガーの畑 2000.9.3(日)拙者撮影
標高300mのシャルツ山の真南の斜面が世界的に有名なシャルツホフベルガーの畑です。こんなに道縁の便利な場所にあるなんて思いませんでした。実によく整地されており、真南に向いたまっすぐな斜面が続いています。
この畑が良い葡萄を生む要素を備えていることは、左の写真をご覧いただくと一目瞭然だと思いますが、見事に整地された斜面は真南に向き、太陽光をいっぱいに浴びることが出来ます。総面積27haのうち、エゴン ミュラー家は最良部分の8.5haを所有しています。また、ヨーロッパのブドウを襲ったフィロキセラ禍以前の100年以上の樹齢の樹が8.5haのうち4ha残っています。エゴン・ミュラー Jr.氏は、「私が知る限りフィロキセラ禍以前の葡萄の樹はうちのシャルツホフベルガーに4ha、レ ガレのヴィルティンガー ブラウネ クップに0.5ha、そしてJ.J.プリュムのヴェレナー ゾンネンウーアにほんの少しあるだけ」とか。この古い樹齢の葡萄畑は機械を入れられず、若い部分に比べると農作業にかかる時間は3倍になるそうです。こんなところも、この醸造所のワインが世界的にその名を知られる由縁ともいえます。
e_muller3 エゴン・ミュラー家の古典的で堅く洗練されたスタイルを持つシャルツホフベルガーは、驚くべきほどの完璧さを持っています。この醸造所が、大変上質のワインを造る、それも例年のように造る秘訣は、8.5haの葡萄園にて、房ごと、粒ごとの、厳選に厳選を重ねるという収穫技術によるものです。葡萄液や樽に移されてからもその方針は変わらず、例えば1984年には、80%のワインがエゴン・ミュラー家の名も付けずバルクワイン(桶売りワインとして瓶詰め業者に売る)として売られ、他にクーベーアーの等級は、“ル ガレ”の名前で売りに出されたほどです。カビネット級以上だけが、シャルツホフベルガーのラベルを付けることが出来るのです。そのセラーは、最高級の醸造所に似合わずたいへん旧式で、実際にこの醸造所ではまだ、旧式の水圧による圧搾機を高級ワイン造りに使用しています。

“Life Beyond Liebfraumilch” by Stuart Pigotより(稲葉訳)

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