国産ウイスキーの原点 山崎蒸溜所

  

放送大学面接授業 京都学習センター 科目名「ウイスキーとオークの魅力」 天地 輝夫先生
2月16・17日 2日目午後よりサントリーウイスキー山崎蒸留所見学

住む場所から一番近いウイスキーの蒸留所なのに、ようやく見学するチャンスができた。
日本最初のウイスキー蒸留所である山崎蒸留所は、JR山崎駅から徒歩ですぐ北の斜面にある。かつての摂津と山城の国境で天王山の麓の竹林が生い茂る桂川、木津川、宇治川が合流して淀川となる地点で、この3つの川の水温の違いから絶えず霧が湧き、平野が山麓と川に挟まれた地形のため、湿潤な気候で、ウイスキーづくりに最適な風土を形成している。京都駅では雨は降っていなかったのに、山崎駅に着くと小雨が降っていた。

近くのコンビニでビニール傘を買って山崎蒸留所に着くと、冷たい風が吹いていて、少しの距離なのに随分変わる。 山崎は名水が今もこんこんと湧き、日本の名水百選の1つに数えられている。


茶道を究めた千利休もこの水でお茶をたてたといわれ、山崎蒸留所で生まれるモルト原酒ももちろんこの伏流水で仕込まれているのである。


仕込み・発酵室 木桶とタンクの両方があります。


そちらを通り過ぎると蒸溜室へ。 ポットスティルは初溜釜と再溜釜とそれぞれ6機ずつある。 様々なタイプのモルト原酒を蒸溜できるようにポットスティルもさまざまな形状がある。 スコットランド製で1機約1億円だとか。

いよいよものすごい数の原酒が眠る貯蔵庫へ。

樽は、次の5つのタイプの樽を原酒によって使い分けられる。

■バーレル (最大径65cm/長さ86cm/容量180L) 昔からバーボンの熟成に1回使用した樽を輸入して使用。バーボン法によりバーボンの貯蔵には必ず新樽を使用することが定められているので、使用後の樽は日本などに輸出される。熟成が早く、上品な木香の原酒に。

■ホッグスヘッド (最大径72cm/長さ82cm/容量230L) バーレルを一旦解体した側板を活用し、豚の頭に似た形から、この呼び名になったといわれている。熟成はバーレルと同じように早めで、まろやかな木香の原酒に。

■パンチョン (最大径96cm/長さ107cm/容量480L) ずんぐりとした形。北米産ホワイトオークの柾目板だけを厳選し、サントリーの伝統の技でつくっている。スッキリとした木香の原酒を育む。

■シェリー樽 (最大径89cm/長さ128cm/容量480L) スペインでシェリーの貯蔵用に使われた樽。シェリー樽ならではの色合いと甘い芳香が漂う熟成香が特徴。

■新しい試み、ミズナラ樽 樽材に日本産オーク(ミズナラ)を使用。最初はホワイトオークと比べ、熟成は期待通りではなかったそうだが、長期熟成することで他の樽にはない伽羅の香りとも白檀の香りとも喩えられる独特の熟成香を生むことが分かり、ジャパニーズウイスキーにふさわしい貯蔵樽となったそうだ。

私と同じ1957年ヴィンテージ樽がわずか1樽ありました。

 


見学後、セミナールームにてモルト原酒セミナー。
輿水チーフブレンダーよりウイスキーについて講義を受けたあと、テースティング。

■山崎12年 3番目はブレンドされ製品化された山崎12年。複雑な香り、ほのかに伸びる甘味。

■山崎原酒(シェリー) まずこの原酒からテースティング。60%あり強烈。黒糖、レーズンなどを思わせる香り 、甘みを感じる味。

■山崎原酒(ミズナラ) 次ぎにこちらを。60%あり強烈。爽やか、森林浴をしたような癒される香り、優しい味わい。

■白州12年 華やかな山崎と比べると、やわらかい味わい。

■白州原酒(ホッグスヘッド) やわらかな香りと味。

■白州原酒(スモーキー) 正露丸のようなクレオソート、消毒用アルコールに似たスモーキーな香り、コクのある味。 テースティングの後、山崎12年を山崎の名水でつくられたソーダで割ったグラスと、山崎の水で割った水割り、続いて響17年の水割りとおつまみがサービスされた。

■感想 天地先生の講義は5回目なので顔見知りも多い。一緒に座った京都の方も5回目とか。 共通の感想は、最近は焼酎ばかりで久しぶりにウイスキーを飲んだけど、改めて飲んでみるとモルトウイスキーもいいもんだと焼酎にはない奥深い味わいを見直した。(といってもサントリーの高級ウイスキーばかりを楽しめたので、当然といえば当然だけど・・・。)