
巨大な鉄製のほうろくでこんがりキツネ色に小麦を炒ります
仕込みは、昔からの高さ3メートルもある杉の大桶
昔ながらのやり方で、丁寧に布袋で搾られます桶の中で、こうじ、小麦、大豆と食塩水をよく混ぜ合わせます。もろみの中では、こうじ菌の働きが活性化し、タンパク質をアミノ酸(旨味)に、小麦のデンプンをブドウ糖(甘み)に、脂肪をグリセリン(まろやかさ)に分解します。 |
三ツ星醤油のこだわり
最近ではテレビや雑誌、口コミで知った個人客からの注文が多く、年間生産量72klの約40%がこうした個人客へのケース単位の宅配便による直送。
紀伊半島、太平洋に面した御坊市。熊野古道で知られる永い歴史を誇る地域です。年間を通じての温暖な気候は、しょうゆの醸造にも適しています。
時代がかった格子戸をくぐると、そこが蔵。仕込み蔵、もろみ蔵を併せて千坪ほどの中に、巨大な鉄製の設備と木製の仕込み桶、と江戸時代にタイムスリップしたかのような道具の数々がひしめく。
原料は、創業当時と変わらず国産のみ。丸大豆と小麦と塩、蔵内から湧き出る井戸水だけ。豆は小粒でそのまま食べても旨い良質なものを探し求め、北海道の豆にたどりつきました。
手間と時間をかけるのが旨い醤油の条件
仕込みは、毎年10月頃から。ゆっくり時間をかけ鉄製のほうろくでこんがりキツネ色に小麦を炒ります。
丸大豆は5時間ほど水につけてから鉄製の和釜でふっくらと蒸し上げて、余分な脂肪分を取り除きタンパク質を変質させます。
仕込みには、昔からの高さ3メートルもある杉の大桶を使います。桶の中で、こうじ、小麦、大豆と食塩水をよく混ぜ合わせます。もろみの中では、こうじ菌の働きが活性化し、タンパク質をアミノ酸(旨味)に、小麦のデンプンをブドウ糖(甘み)に、脂肪をグリセリン(まろやかさ)に分解します。
ついで、蔵に住み着く乳酸菌や酵母が作用し、分解されてできたブドウ糖かあら乳酸や他の有機酸類、アルコールを造ります。ただしカビのような雑菌はタブー。木造の蔵の5メートルほどの梁にもホコリひとつ残さない掃除の徹底ぶり。それが堀河屋の自慢でもあります。 |