17　フープフェルト家（ラインガウ）

英国ビクトリア女王がお気に入りだった葡萄園

17.フープフェルト家　“ケーニギン＝ヴィクトリアベルク”

1850年晩夏にプロシア（現在のポーランド）のウイルヘルム王子夫妻を訪問された英国ヴィクトリア女王を、その風味でとりこにしてしまったことからその名を付けることが許されました。すべて王家に「右へならえ！」の風潮が強いイギリスの諸侯達が一斉にホッホハイム好みとなり、ホッホと簡略されて、それが英語訛りの「ホック（hock）」となり、ラインガウワインの総称として辞典にまで掲載されるに至った話題を持つ銘柄です。
洋の東西を問わず昔から、「名物にうまいものなし」といいますが、モーゼルのベルンカステラー　ドクトール（医者）と共に、この二つだけは名物にしてなお超一流品たる内容をも提供するワインです。

	フープフェルト家“ケーニギン＝ヴィクトリアベルク” Weingut Hupfeld-“Konigin-Victoriaberg 所在地：エストリッヒ-ヴィンケル、 栽培面積：12ha、年平均生産本数：100,000本 ★訪問日：2000年9月7日(木)
著名なワインライター3氏の評価 S.P. R.P. ★★★★ H.J. ★★★★	生産地域：ラインガウ地域 所有畑：ホッホハイム村：ケーニギン＝ヴィクトリアベルク ヴィンケル村：イエズイテンガルテン、ハーセンシュプルンク 土壌：濃い黄土、ローム葡萄品種：リースリング90％、シュペートブルグンダー6％、その他4％、平均収穫量：65hl/ha

 

 

 

■地下ケラー
	町中であまり大きくはない邸宅の地下ケラーに向かう扉を降りるとかなり広くて歴史のあるケラーが広がりました。ワインの良い保存状態では黒カビが自然発生しますが、その黒カビに覆われた実に立派なケラーです。
	地下の黒いカビが生えた歴史のあるセラーとは対照的に、近代的な新しいステンレス製の醸造用タンクが並んでします。木樽と天然酵母による全くの自然醸造にこだわるワグナー家以外の、今回回ったどの一流生産者の蔵元にも共通してこうした近代設備は新しくよく手入れがされているのが印象的でした。
	左側が熟成用タンクで、右側がヴィンテージ・ワインのケラー（貯蔵庫）
	熟成を終えたワインは瓶に詰められ、一定期間瓶熟成を行います。
	年代物が並ぶシャッツカマー（特別な貯蔵庫）
	フープフェルト夫妻と
	２階のベランダからライン河を望む
	２階の広間でテースティングしました。

 

蔵元でテースティングしたワイン 当店取り扱いワイン　輸入元取り扱いワイン
1	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　カビネット　トロッケン Hochheimer Konigin-Victoriaberg Kabinett trocken
2	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　シュペートレーゼ　トロッケン Hochheimer Konigin-Victoriaberg Spatlese trocken
3	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　カビネット　ハルプトロッケン Hochheimer Konigin-Victoriaberg Kabinett halbtrocken
4	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　カビネット　リープリッヒ Hochheimer Konigin-Victoriaberg Kabinett lieblich
5	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　シュペートレーゼ　リープリッヒ Hochheimer Konigin-Victoriaberg Spatlese lieblich
6	1999	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　アウスレーゼ　エーデルズース Hochheimer Konigin-Victoriaberg Kabinett Edelssuss
7	1983	ホッホハイマー　ケーニギン=ヴィクトリアベルク　ベーレンアウスレーゼ Hochheimer Konigin-Victoriaberg Beerenausleseh