カリフォルニアとフランスが生んだウルトラ・プレミアム・ワイン
目次
オーパス・ワン
1979年に、フランス・ボルドーの超一流ワイン、シャトー・ラフィット・ロートシルトを管理するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルドと、ロバート・モンダヴィとのジョイントヴェンチャーとして世界最高の赤ワインを目指すべく生産を開始。今年設立20周年を迎えました。私たちが訪問した2週間前にその記念式典が催されたそうです。
ガイドをしてくださったワイナリーの説明の方によると、“オーパス”とは、ラテン語で音楽、芸術という意味だそうです。音楽用語で作品番号という意味で使われます。つまり“作品第1番”という意味ですが、さらに“ワン”は、1という意味の他に“合体、一体”という意味があり、“芸術の合体”という意味も含んで名づけられたのだそうです。つまり“フランスのワイン芸術とカリフォルニアのワイン芸術との合体”という広壮な名前なんですね。
シャトー
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自家ぶどう園の真ん中に荘厳なシャトーが見えます。 遠くから見ると着陸したUFOのようにも見えます 写真は州道29号線をはさんで斜め前のモンダヴィ ・オークヴィル・ワイナリーの畑から撮影 大型ヒーターとプロペラ。植え替えのための作業中の畑 |
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設計はサンフランシスコのトランス・アメリカ・ビル(三角のノッポビル)と 同じ有名な建築家だそうだ。 ギリシャ神殿やエジプトの古代建築をイメージした“ネオ・クラシック 建築”。石灰岩はテキサス産、パゴダの木はカリフォルニア産レッドウッド。 ワインとは深いかかわりのオリーブの木が正門の両側に植えられています。 |
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大きく育ってきた正門前のオリーブの実 |
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手入れが行き届いた芝とそびえ立つパゴダ この中に巨大タンクが置かれた醸造所があるなんて 忘れてしまう。 |
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案内役をしてくれたロバート・モンダヴィの日本代表(駐在マネージャー) マイケル・クー氏と、現地でワインライターをなさっている壇さん(カリフォ ルニアワインの記事を日本のワイン専門誌にも寄稿されています。)と一 緒に、これから数日間モンダヴィ・ツアーが始まりました。 |
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シャトーの正面で記念のスナップ |
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パゴダを内側からみたところ あさ9時の始業前で、ちょうどホースで水をかけて スタッフの女性が洗浄しています。 |
ぶどう栽培
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州道から垂直にシャトーへ続く道 両側にはオリーブの樹が並木に植えられています。 |
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ボルドーやブルゴーニュと同じく垣根造り(ミラー&ミラー)の ぶどう畑が、シャトーのすぐ周囲に広がる。 ドリップ式灌漑システム ぶどうの根のはる土の上にホースに開けられた小さな穴から 計画的に水滴を落とす。カリフォルニアでは灌漑は重要な要 素でかなりのぶどう園で行われています。 |
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密集した畑はぶどう同志にストレスを生み、良いぶどうができるが、 手入れも摘み取りも手作業で行われコストがかかる。 |
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収穫はすでに終わっていますが、ところどころ にまた実ができています。カベルネ・ソーヴィニオン |
醸造工程
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発酵状況・予定がびっしりと書かれた作業指示表 |
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カリフォルニアでも最新のベルトコンベア 果粒が自動的に選別される他にもあまりない装置だそうだ。 しかしワイン造りの基本は、ボルドーの昔からの造り方の応用 |
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白く円いのが発酵タンクの蓋 1Fの発酵タンクが2Fまで伸びている。 このような最新の近代的なアイデアがシャトー(醸造所)の至る所に 生かされています。 |
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マイケルが蓋を開けて見せてくれた |
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高くて大きな発酵タンクが通路をはさんで20基並ぶ。 前出の2Fの床までつながっている。 右側の蓋が開いたタンクは、一人はいって発酵が終わった 中のぶどうの果皮を外にスコップで掻き出し、掃除している人 |
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掻き出されたぶどうの果皮 |
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最新式のプレス機 白ワインは発酵させる前に、赤ワインは発酵後にプレス機で圧搾して搾汁する (オーパス・ワンでは赤ワインのみ製造。ソフトにプレスされる) |
研究室とセラー
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最新の研究機器がズラリと並ぶ研究室 オーパス・ワンの醸造チーム(ティム・モンダヴィ氏 とムートンから派遣のフランス人醸造家、パトリック ・レオン氏がいました。私たちが横を通ってもあいさつもせずに黙々と研究に 没頭するティム・モンダヴィ氏。私は写真でよく知って いるので本物に会えてちょっぴり緊張でした。 ずらりと並べられた各サンプル。この中からただ一つの “オーパス・ワン”が生まれるのか!! |
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テイスティングールームに向かう通路 1996 オーパス・ワン 13,000円のいよいよテイスティング シャトーの直売コーナーでしか売られていないスーパー セカンド・ラベルの1996 オーヴァテュア 3,500円を 買いました。(超お買い得でここしかないから希少価値がある!) |
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テイスティングールームからガラス窓越しに見える フレンチオークの貯蔵樽が眠るセラー |