中部モーゼルの超一流畑には、上流からピースポート村のピースポーター・ゴールドトレプヒェン、ブラウネベルグ村のブラウネベルガー・ユッファー・ゾンネンウーア、ベルンカステルのベルンカステラー・ドクトール、ヴェーレナー・ゾンネンウーアなどが有名ですが、もう一つの、グラーハ村の超一流畑ドムプロスト(高僧)と一級畑ヒンメルライヒがあります。グラーハ村は、中部モーゼル最大の都市ベルンカステル=クエスの北隣で、さらに北隣にヴェーレン村のゾンネンウーアの畑が並んでいます。

 

ヴィリ・シェーファー Willi Schaefer

 

ドムプロストの急斜面の目の前に住居と醸造所があります。非常に小規模で限られた数量しかワインを造っていません。シェーファーのワインは、ワインライターのスチュアート・ピゴットやロバート・パーカーJr.らに絶賛され、とても入手困難なワインとなっています。数あるドイツの生産者の中でも、シェーファーのようにブドウも生っていないうちにすべてのワインが予約されてしまいます。

葡萄園:3.8ha。グラーヒャー・ドムプロスト1.8ha、ヒンメルライヒ1.9ha、ヴェーレナー・ゾンネンウーア0.1ha

ぶどう品種:リースリング100%

 

ジャンシス・ロビンソンは、グラーハのワインについてこう記しています。

ベルンカステルの丘の麓の真南向き斜面に全ドイツで一番有名なドクトール(医者)の畑がある。その横付近からモーゼルでも最も誇り高い畑がずらりと並ぶ。ベルンカステル、そしてグラーハ、ヴェーレンの各地区の比較は、それぞれの地区内に同一所有者の持ち畑があるだけに実に魅力的なゲームになる。ベルンカステラーの目印はその火打ち石風味である。ヴェーレナーは、薄いスレートの石だらけの畑育ちだけあってリッチだがどこか繊細さがある。これに対しやや思いスレートが深いところで育ったグラーハのワインは、もっと土臭さというかミネラル風味が目立つ。

少なくともこれらのワインは、はっきりとした個性を備えているはずである。色は薄いがほのかに緑がかり、グラスの底に微粒の泡がかなり出る。激しいほど葡萄の香りがして、口に含むときりっとした酸味、甘さ、残香が舌をおおう。その偉大なワインは寿命が長く、淡い黄金色をしてきりっとした魅力があり奥深さが有りながら、どこか軽快な面もあり、音楽や詩と比べたいワインだ。

上質なヴェーレナー ゾンネンウーアのワインは、ヘリベルト・ケルペン、ルーゼン博士、SAプリュム、クリストッフェルプリュム、ウィリ・シェーファー、セルバッハ・オスターとドクター・ヴァインズ・プルムによって定期的に作られています。

対照的に、グラーハには2、3の壮大な醸造所しかありません。ワイン醸造はこれまでも村の最初の産業であり、非常に真剣に取り組むに値します。畑は川から離れた場所にあり、その最も急峻なブドウ園でさえ深い土壌を持っています。これにより、そのワインはベルンカステルのワインよりも充実し、しっかりしています。若いうちには最も魅力的なモーゼルワインですが、特に村の最高畑であるグラヒャー・ドムプロストのワインは、非常に熟成の可能性があります。ヴィリ・シェーファーからのドムプロストワインは、顕著なブラックカラントと柑橘類のノートが付いている伝統的なグラーハのリースリングです。キース・キーレン、マックス・フェルド・リヒター、セルバッハ・オスター、ドクター・ヴァインズ・プリュムは多くの場合ヴィリ・シェーファーのワインに匹敵するほど近いドンプロブストのワインを作ります。

 

村のすぐ外には、かつてグラーハの王冠の宝石であった素晴らしい古い建物の複合体であるジョセフスホフがあります。残念ながら、現在は改修が切望されています。それでも、所有者であるトリアーのインペリアルカウントフォンケッセルシュタットの所有地は、完全所有のジョセフスホーフサイトから印象的で大きく、しっかりした、豊かなワインを作り続けています。 グラヒャー・ヒンメルライヒ(天国)は優れたブドウ畑であり、その一部はとくに優れています。最高級のヒンメルライヒのワインは、Dr.ローゼンとJ.J.プリュムのエステートから来ており、ドムプロストの最高のワインに匹敵します。

「ザ・アトラス・オブ・ジャーマニー」スチュアート・ピゴット シリーズ監修 ヒュー・ジョンソン

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