イタリアワインは、ブドウが不作だった2014年を除き、フランスを抜いて2012年からワイン生産量の世界一をキープしています。オーソドックスな味から個性的な味まで幅広い味のワインが楽しめる国。
また、値段も安いものから、最高級といえるようなものまでバラエティーに富んでいます。とくにIGPやヴィーノには、表示がシンプルでセンスの良い美しいラベルなのも、デザインの国イタリアらしさです。

なぜそんなに品種が多いの?

なぜこれだけ人気かというと、イタリアワインは多彩な表情をもったワインを楽しめるからです。イタリアのブドウといえば、黒ブドウでは「サンジョヴェーゼ」、白ブドウでは「トレッビアーノ」が最も多く全土で栽培されていますが、イタリア20州全てでワインを造り、イタリアは南北に長く気候も微妙に異なることから、栽培されているブドウ品種が多く、2000以上の土着品種もあり、公式に認められたぶどう品種だけでも350種あるといわれています。フランスやドイツでは多くて20種ほど。

良いワインを造れないはずのイタリアワインが格付けで遅れた理由

ブドウ栽培とワイン造りは少なくとも三千年以上前にギリシャからイタリアに伝わったものとされています。そしてローマ帝国によってキリスト教とともにフランスやドイツなどヨーロッパ中に根付いていきました。つまりヨーロッパのワイン造りはイタリアから始まりました。

ではなぜ、イタリアワインは最近までフランスワインやドイツワインに比べて評価されなかったのでしょうか?

そのひとつにフランスやドイツでは国の統一がイタリアに比べて早く、ブドウ栽培やワイン醸造に関しても、ボルドーはカベルネ・ソーヴィニヨン、ブルゴーニュはピノ・ノワール、ドイツではリースリングが適しているからそれを植えた方が良いという具合に情報共有がしやすかったのです。イタリアは1800年代半ばにようやく国家が統一されました。だから地区や町、村独自のブドウ(ワイン)がいまだに残っているのです。

地理的に見て、傾斜地、陽光、温和な気候のイタリアは、ブドウの栽培に適していたイタリアが良いワインを造れないはずがなかったのですが、恵まれた環境は、逆にワインの進歩を遅らせました。大部分のワインは国内消費用として町々に出荷されて、ただ乾きを癒す水と同様に扱われていました。また、大手の輸出業者の手でブレンドされて外国へ輸出されていたからです。

1980年代までイタリアワインというと藁苞にくるまれたキャンティの赤ワインやエスト!エスト!!エスト!!!というローマ近郊の白ワインなどで、私も当時は美味しいと思えなかった記憶がありました。

今日、優れた生産者の個性的な素晴らしいワインが輸入されはじめたのは、まだここ40年の改革によるものであり、まだ最近の話です。

ブドウ品種を知ろう

イタリアワイン

イタリアワインの格付け

イタリア初の原産地呼称制度(ワイン法)は、フランスのAOC制度に習って、1963年に制定されました。但し、それはフランスのAOC制度のような品質を保証するものではなく、単に「伝統」を守るためのもので、生産者の大多数がこれまで行ってきた慣習をそのまま固定して認めてしまったもので、生産量、ブドウ品種、栽培方法、熟成方法については無頓着なもので、一つの重大な欠陥があることが明らかになりました。結果の良し悪しを考えずに認めてしまった甘すぎるブドウの収穫制限がその例です。

トスカーナのキャンティ地方で、ブドウ品種やワインの熟成方法を少し変えてみたらワインがはるかに良くなると考えていた進歩的な生産者たちが罰せられることになったのです。

その結果は、1970年代と1980年代にはV.d.T.(ヴィーノ・ダ・ターヴォラ)という最下級のワインの氾濫でした。品質の面でも価格の点でもDOCワインを追い越したものもありました。フランスやドイツから輸入されたブドウ品種、世界中から導入された生産方法など、新しいアイデアは、イタリアワインの栄光の起点となったのです。1980年代の終わりまでにV.d.T.の数は増加し、事態は不合理になりました。

その後1992年に改訂され、現在の形式となりました。
DOC(Denominazione di Origine Controllata、統制原産地呼称)
IGT(Indicazione Geografica Tipica )
VdT(Vino da Tavola)
が新設されました。

さらに、1984年にイタリアのワインの最上位に位置付けられる分類で、DOCG(Denominazione di Origine Controllata e Garantita、統制保証付原産地呼称ワイン)が新設されました。誰の目にも上級なピエモンテ州のバローロ、バルバレスコ、トスカーナ州のブルネッロ・ディ・モンタルチーノ、ヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチャーノなど23のワインにこの呼称が与えられました。
生産地、使用されるブドウの種類、栽培方法、最大収穫量、醸造方法、熟成方法、最低アルコール度数等がなどにも適用されます。DOCGワインには政府が認可したことを証明するシールが貼られています。(赤ワインでは紫色、白ワインでは黄緑色)。

DOCGとDOCは、DOP(Denominazione di Origine Protetta)になりました。
毎年その見直しが行われています。申請の前に少なくとも5年間、DOCのカテゴリに属していなけれなりません。

DOCGの問題

1984年の当時は23でしたが、現在、DOCは330、DOCGは74あります。
しかしキャンティや大量生産のアスティのようにその質にピンからキリまであるようなワインが一括してDOCGにランクされ、一方では、サッシカイアのような高品質ワインがVdTにランクされるなど多くの問題があり、度々改正されています。(サッシカイアはその品質から、1994年にDOCボルゲリ・サッシカイアという単独のDOCとして認定された)
最高位のDOCGの格付けに相応しいかという意見もよく聞かれ、DOCGワインだからというだけでは安心できないという側面もあります。

その後、2009年8月1日にEUの原産地名称保護制度に従って、EU各国では3つに再分類され、イタリアではDOCGとDOCはまとめて保護原産地呼称ワイン(DOP:Denominazione di Origine Protetta)に括られてDOPの同じカテゴリーに、IGTはIGPに、VdTは地理的表示無しのVINOの3つに再分類されました。しかし、ラベルには移管処置として三通りの表示が認められています。

  • DOPのみ表示
  • DOPに旧分類(DOCGまたはDOC)を併記
  • 旧分類(DOCGまたはDOC)だけを表示

独創的なワイン生産者は、自由なワイン造りを指向し、カベルネソーヴィニオンやメルロ、シャルドネなどフランスワインのブドウ品種を加えた「スーパー トスカーナ」(スーパー タスカン)と呼ばれるワインなど、敢えて格付け申請をせず、IGPやVINOを名乗ることを選択することも多いようです。

まとめ

まず最初は、1,000円台で手頃な価格ではずれのないワインとして果実味豊かな赤ならサンジョヴェーゼ種、白ならトレッビアーノ種がおすすめです。

  

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